公務員試験の小論文対策と体験談(2つの自治体に合格した私の論文を公開!)

二次試験
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地方公務員試験で、小論文試験が含まれていることは多いです。

私は”社会人採用枠”で2つの自治体を受験し、両方の小論文試験を受けました。

当時は対策本などは買わず、ネット情報だけ参考にして、両方から内定を貰いました。

この記事では、そんな私が小論文試験対策と体験談について紹介します。

「民間企業から公務員転職を目指す方」「現役大学生で公務員受験する方」は、ぜひ参考にしてください。

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小論文試験について

まず自分の志望する自治体に、小論文試験があるかお調べください。

自治体HP上の採用ページに、「試験内容」として記載されている場合があります。

ちなみに私が受けた自治体は、2次試験で小論文試験がありました。

以下は一般的な試験の内容を紹介します。

試験時間・文字数

試験時間は、約60分間で1000文字が平均的のようです。(私の自治体もそうでした)

事前に例題を解いて、時間と文字数の感覚を掴んでおくことをおススメします。

試験内容

内容は、地方行政課題への意見・提案が多いです。

例えば、以下のようなテーマです。

・人口減少(少子高齢化)問題
・地域振興、地方創生
・男女平等、ジェンダーレス社会
・働き方改革、ワークライフバランス
・IT、デジタル化対応
・災害対策
・在住外国人支援
・環境問題、SDGs

いずれも地方自治体が取り組む課題のであり、入庁後に担当業務となる可能性もあります。

他にも、普遍的なテーマでなく、以下のような時事ネタもテーマになる可能性があります。

・外国人労働者受入問題
・行政のDX推進(マイナンバーカード活用など)
・感染症蔓延対策
・ふるさと納税
・LGBT問題

毎年の試験なので、自治体側も前年と試験問題が重複しないよう工夫しているようです。

基本評価ポイント

小論文試験の評価ポイントは以下3点のようです。

①理解力(問題把握)

まずは出題をきちんと理解して回答できているかです。

当たり前のポイントですが、意外と失敗する人が多いようです。

悪い例としては、「人口減少問題を解決するための提案を述べよ」という出題に対して、

”○○市では人口減少が続き…
主な原因は出生率の低下と人口流出であり…
現在〇〇市では対策として△△事業を…
私が入庁した際には、自身の経験を活かして同事業に積極的に取り組んでまいりたい。”

と論じて、肝心の自分の提案が全く含まれていないといったケースです。

「そんな失敗はしない」と言いますが、論文を書くのに夢中になって、着地点を失ってしまうことがあるのです。

特に、自分の知識アピールに夢中になると、提案が抜けたり、内容が薄くなることがあります。

そのため、”聞かれていることは何か”を理解して、そこからブレないように論じるのが重要です。

②作文力(論理性・表現力・語彙力)

次は論理的な文章の文力です。

公務員は、公文書・プレスリリース・首長スピーチといった文章を作成する業務が非常に多いです。(元民間企業出身の私もかなり驚きました)

そのため、入庁前試験でも評価されるのでしょう。

ここでまず重要なのは、論理性です。

話が急に飛躍している場合や、結論までの過程が強引な場合は減点されます。

わかりやすい文書作成は、公務員になって幹部に業務相談する際にも必要になる必須の能力です。

また表現力や語彙力もポイントですが、難しい言葉を使えば良いというわけではないです。

高度な文章よりも、分かりやすい文章であることが一番重要です。(公文書でも基本はわかりやすい文章を使っています)

そのため最低限、接続詞や断定・推量表現などの使い分けなどがきちんとできていれば問題ありません。

加点評価ポイント

以上が基本ですが、もっとライバルと差をつけたいという方は、以下のポイントをおさえると良いでしょう。

①独創性(アイデア・オリジナリティ)

小論文の採点者は公務員であり、行政のプロです。

受験者より行政に詳しいため、一般人が彼ら以上の独創的なアイデアを考えるのは困難です。

しかし、非公務員だからこそ柔軟なアイデアを提案できれば、注目されます。

例えば、行政の世界はデジタルに疎いため、SNS・クラウドファンディング・オンラインサロンといったIT関連のプラットフォームを利用した解決策など提案も良いでしょう。

それ以外にも、インフルエンサーマーケティング(最近は行政でも増えましたが)を地域振興に活用するなどもアリです。

そうしたワードを入れることで、流行感度の高さや柔軟な発想力をアピールできます。

時代に合わせた論文にすることで、テンプレ回答を回避し、目立った論文になります。

②知識・データ量

もし具体的な知識・データが示せれば、論文の妥当性が増します。

例えば、受験自治体の「人口減少率は〇〇%」とさりげなく記載したり、「隣自治体と比較してGDPが〇〇%高い」などと添えることです。

知識・データをひけらかして本題から逸れることはNGですが、補足程度に記すのは効果的です。

そうすることで、自治体への本気度と、客観的事実を用いる知性をアピールすることができます。

ただし、試験前に大量に情報を詰め込むのも大変なので、汎用性のあるデータを覚えておく方が良いです。

③自分の体験談

最後に自分の体験談を織り交ぜることです。

大学生であれば、

「学生時代にNPOのボランティア活動に参加し、有意義な体験ができた。△△行政においてもNPOと連携すれば、支出を抑えつつ参加学生を集めることができ、参加学生に対しても貴重な社会経験を与えられ…」

などと自分の体験談を用いて、論文の妥当性を高められます。

社会人であれば、

「現在勤めている企業で、□□のオンラインイベントを実施したところ、実地イベントを上回る集客と売上が達成できた。××行政においてもオンラインイベントを実施してコストを抑えつつ…」

といった民間企業ならではの体験も用いると、採点者も感心します。

そうして論文のオリジナリティを高まり、経験に基づく提案で説得力が増します。

しかし、アピールに固執すると旨が変わってくるため、バランスが重要です。

テーマによっては実体験が無いこともあり得るので、「もしあれば有効に活用する」という心づもりで良いです。

必須ポイント

最後に、当たり前かもしれませんが、以下必須ポイントも忘れてはなりません。

・汚くて読めない字は書かない。
・指定文字数の最低7割以上は書く。
・最後まで書き切る。
・自分の提案を断定しすぎない。

小論文の採点は、厳密なルールがなく採点者の主観も大きいです。

そのため、印象の良い論文を作るべきです。

字の綺麗さは内容と関係ないですが、読みづらい字は採点者が不快になり、減点要素になります。

字数も指定の7割を超えていなければ、内容が良くても減点となります。

論文が途中で終わった場合も、尻切れトンボで減点要素になります。

そして最後に、自分の提案を論じる上で「~~であることは間違いない」「~~が絶対に必要だ」といった断定表現も注意すべきです。

採点者である公務員は、受験者よりも行政の経験・知識があります。

そのため「~~と考えられる」「一部では~~も必要であろう」などと柔らかい表現を使うと、採点者の印象も良くなります。

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小論文試験のテクニック

ここからは覚えてほしい4つのテクニックを具体的に紹介します。

小論文試験を控えている方は今からでも間に合うので、参考ください。

1. 論文構成を頭に入れておく

まずは論文構成を覚えておくことです。

具体的には以下の流れで論文を作ることです。

構成要素 疑問 具体例
1 現状説明 何が起こっているか? 現在、日本では〇〇といった問題が…また、地方においても△△といった問題が…(日本⇒地方の視点移動も可)
2 問題解説 何が問題か? それにより□□が増え、××を引き起こすなど…
3 解決策提示 どうすれば解決できるか? それらを解決する策として、◇◇が考えられる…(大きな解決策1つor小さな解決策2~3つ程度)
4 理由説明 なぜ解決できるか? ◇◇を行うことで、**が減少し…(大きな解決策1つの場合、複数の理由。小さな解決策2~3つ程度の場合、それぞれの理由)
5 結論 まとめると? 以上のように、現在は△△により××が引き起こされ…そのため、◇◇を行うことで**が減少し(①~④の要約)

この構成の形が頭に無ければ、文章のまとまりが無くなります。

無暗に書き始めても、論理的立てた説明ができず、最悪は着地点を失ってしまいます。

論文の展開順序さえ決めておけば、出題内容から逸れず、論理展開が崩壊しないのです。

具体的には、後半の私が実際に書いた論文構成を確認ください。

2. 軸を決めておく

次のテクニックとしては、行政課題について自分の提案の軸を準備しておくことです。

例えば、

「少子化問題には出産奨励事業」
「地域振興にはインフルエンサー活用」
「災害対策にはSNS活用」

といった対策案です。

上記試験内容で挙げた行政課題について、どう答えるか想像しておけば良いです。

実際に論文を書かずに、考えてみるだけでも、

「そもそも今、自治体は何をしているんだろう?」
「解決策は思いついたけど、既に実践されてないか?」
「それは地方自治体の業務範囲なのか?(国?都道府県?市町村?)」

といった疑問が湧いて、新たな発見もあります。

もしそんな時間は無いという場合は、大きな軸を持っておくと良いです。

例えば「人口減少が各種問題の原因である」という軸は、色んなテーマにカバーできます。

具体的には、

”地域振興”がテーマの場合に「人口減少が伝統文化の担い手を減らしているため…」
”経済復興”がテーマの場合に、「人口減少により市場が縮小し、過疎地の商店の閉店など…」

と論じ、いずれも人口減少が原因だと繋げるのです。

すべてのテーマに対する考えを準備するのは大変なので、大きくて応用できる提案軸を持っておけば良いです。

3. 具体的な数値・データを覚えておく

次に、自治体の特徴的な数値やデータを覚えておくことです。

これは前述の加点評価ポイントでの説明どおり、論文の妥当性を高めるファクト(事実)のことです。

例えば、

「人口減少率が〇%で隣自治体と比較して極めて低い」
「GDPは〇〇億円で隣自治体をはるかに上回っている」
「知名度ランキングが去年〇位から今年〇位と順位が下がっている」

といったデータです。

こうした他自治体との比較データは、現状課題を論じる上で説得力があります。

全分野のデータを覚えておくのは大変なので、汎用性の高そうなデータで良いと思います。

もし本番で具体的な数値を忘れてしまっても、

「人口減少率が〇%で隣自治体と比較して極めて低い」
「GDPは〇〇億円で隣自治体をはるかに上回っている」
「知名度ランキングが去年〇位から今年〇位と順位が下がっている」

と書けば良いだけです。

数値があった方が、「この受験者はしっかり自治体のことを勉強しているな」と加点要素になりますが、必ずしも必要ではないです

ただ、事前にランキングを調べるだけでも、自治体のことを知る良い機会になります。

4.(当日)書き出す前に構成を組み立てる

最後に試験当日のテクニックです。

小論文試験当日、出題を見たらまず文章構成を考えることです。

文章を書きだす前に、上記テクニック1の論文構成で、どんな内容を書くかメモします。

章1:現状説明
章2:問題解説
章3:解決策提案
章4:理由説明
章5:結論

そうして事前に章を設定しておけば、論理的な文章が書けます。

着地地点を失わずに、結論までたどり着けます。

さらに指定文字数を意識して、文章量をコントロールできます。

試験ではマス目が入った用紙で文字数を確認できますが、各章を1/5の文字数で書けば調整できます。

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小論文試験の体験談(私が書いた論文構成)

ここからは、私が受けた自治体の1つの小論文試験の体験談を紹介します。

私は”社会人採用枠”の試験を受け、二次試験で小論文がありました。

二次試験は受験者数が30名程度で、全員同じ会場で小論文試験を受けました。

課題は以下の内容でした。

【小論文課題】
◯◯(受験した自治体名)が抱える問題で、自身が最も重要と考えるものを挙げて、その理由、課題点、対策について論じなさい

幸いなことに、自分でテーマを選べる形式でした。

私は試験前から「人口減少問題」に軸を置いて事前に調べていたので、そのテーマで書くことに決めました。

以降は、文章構成を紹介しますので、参考ください。

※詳細は覚えていないので概略です。

章1:現状説明

現在、日本全国でも少子化の影響で人口減少が続いている。
〇〇(自治体名)では近隣自治体からの流入により人口増加が続いているものの、他と同様に出生率は低下している。今後も何らかの手を打たない限りは、出生率の低下は続き、現状の流入人口で人口減をカバーできなくなり、○○も人口減少に転じると想定される。

章2. 問題解説

人口が減少するといくつかの弊害が生じる。
一つは、税収の減少により、学校・公園・コミュニティセンター等の公共サービスが減る。また、地域の活性度が失われ、商店等が撤退することで、民間事業者によるサービスが減少する。さらに、地域行事を支える担い手が減ることで、地域の伝統文化自体が消滅する。そうした人口減少によるサービスの低下は、更なる人口減少に拍車をかけ”負のスパイラル”に陥る。さらには、人口の多い都市の方がサービスレベルが高くなると、ますます都市部への集中が生じる。

章3. 解決策提示

出生率低下の原因は、子育てへの不安がある。金銭的な不安と育児への自信の無さが原因であると想定され、「十分な給料を貰える雇用環境」「子育て支援施設」「地域コミュニティ」が求められる。さらに、未婚率の増加も原因と言える。昨今の娯楽の増加やインターネットサービスの多様化により、独身を選択する人も増えている。これらのことから、以下2点を提案する。

①商業施設内に「相談所兼託児所」を設置する。

②独身者向けの「習い事センター」を設置する。

章4. 理由説明

①商業施設内の相談所兼託児所
郊外にも存在する商業施設等に「相談所兼託児所」を設け、ママ経験者スタッフを配置することで、子育てに悩む後輩ママの支援を行う。その場所がきっかけで、地域内で子育ての相談ができる人間関係を築くことができる。また、スタッフにも給料を支給することで、地域内の雇用も創出できる。加えて、商業施設内にあることで、託児を依頼する親も施設内の商店等で働くことができる。②独身者向け習い事センター
現在、婚活イベントを企画している自治体もあるが、”出会い”を目的とした集まりに登録しづらい人も少なくない。そのため、独身者向けの「習い事センター」を設置して、地域住民同士の自然な出会いを助長する場を作ることを提案する。同環境は、出会いを促すだけでなく、住民のスキルアップにも繋がり、雇用機会の増加にも繋がる。さらには”生きがい”を見つけることで、住民の幸福度を向上させる効果も期待できる。

5. 結論

以上のように、全国的な出生率低下を見ると、〇〇(自治体)も今後、人口減少に転じると予測できる。一度人口減少が生じると、公共サービス・民間事業者サービス・地域の活性度が低下し、ますます人口流出が進んでしまうという”負のスパイラル”に陥る。それを防止するためには、夫婦の子育ての不安の解消と、未婚率の減少を促す必要があり、「相談所兼託児所」と「習い事センター」を提案した。これらは同時に、地域の絆の強化と雇用機会創出、幸福度の向上といった効果も期待でき、出生率増加以外のメリットも生じると考え得る。私が採用された際には、○○(自治体)の地域活性化のため、こうした人口減少抑制に資する事業にも従事したい。

まとめ

以上、小論文試験の内容・対策と、私の体験談をまとめました。

ちなみに私は、一次試験に合格できると思っていなかったため、小論文対策は二次試験前の数週間だけでした。

それでも合格できたので、上記アドバイスは役に立つかと思います。

 

↓私の小論文試験の勉強法を紹介!

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