公務員になって驚いた仕事〜中身がスッカラカンな会議〜

仕事内容
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前の記事では、「なぜ公務員の仕事は退屈と思われるか?」に対する私なりの考察をまとめました。

この記事ではそれに関連して、私が公務員になって驚いた仕事をまとめます。

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中身が一切無い会議

私は公務員になり、とあるイベントの企画を担当することとなりました。

幸い、数年前にも実施したイベントだったので、公務員らしく当時の分厚い事績(ファイル保存された資料)を参考にしつつ、事務作業を進めました。

その中で、イベントの準備を進める上で「(イベント名)委員会」の設置を行うこととなり、私の自治体の幹部や、関連団体の幹部等を構成メンバーに設定しました。

民間出身の私は、「〇〇委員会ってよく聞くけど、行政が有識者を集めて会議を開くときに作るんだな〜」とその時に初めて知りました。

その委員会はイベント当日までに3回程度集まる会議を開き、イベントの細かい企画を考えるものでしたが、その会議が私が想像していたものとは全く違ったものでした。

事前に用意される会議のシナリオ

まず、会議には全て"台本"が用意され、その台本通りに会議が進行します。

司会を務める議長の発言や、企画の提案をする事務局の発言にいたるまで、すべて事前に台本が作られます。

台本を完成させるにも、公務員お得意の「決裁」プロセスが必要なので、前回のイベントのときの台本を微修正したものを起案して、係→課長→部長の順番で書面が回覧され、修正を受けつつ、最終的に完成します。

台本が完成したら、それを発言する委員会メンバーと事前打ち合わせするアポを取り、「当日はこの内容で喋ってください」という説明をします。

もし会議で発言することがあれば、その場で聞いておき、事務局側の返答を会議までに考えておきます。

まさに予定調和出来レースの会議であり、非常に衝撃を受けました。

民間企業にいたときは、会議というのはアイデアを出し合って、皆で納得のいく方向性を見つけるものであり、そこに台本などは一切ありませんでした。

特にメーカーだったので、商品に問題が発生したときは、なんとか解決策を見つけるために、必死で頭を使い、時には口論になりながらも議論したものです。

しかし公務員になり私が担当した最初の会議は、完全に台本通りに進む会議でした。

会議当日になり、すべて台本通りに、初めに議長が進行を担い、トップが会議に先立って挨拶を行い、その後は事務局がイベントの方針を紹介して賛同を得て、次の会議の予告をして終了しました。

各関連団体の実務トップ者が集まる会議でしたが、それぞれ意見を一言いうくらいで、会議は20分で終了しました。

「この20分のために1ヶ月かけて準備してきたのか。。」

と呆気にとられました。

私は1ヶ月ほど前から台本を考え、上司と相談し、事前説明を行うなどに多くの時間を消費していたからです。

しかし上司曰く、これで成功だとのことでした。

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会議の意味とは

会議終了後に、公務員歴が長い上司と話をして、この会議の意味を教わりました。

上司曰く、

「この会議は、公式的な決定事項を作る会議で、その決定事項を元に関連する組織がそれに向かって動くようになれば良い」

とのことでした。

要は、各関連団体のトップが参加する会議で決まったことであれば、下で働く者はそれに従って動かざるを得なくなるため、それを目的にした会議であるとのことです。

確かに、民間企業の時も、大きな方向性を決める会議の時はトップが参加して、そこで一度決まったことであれば、下で働く者はそれに従って働かざるを得なくなることはありました。

私自身、会議を開催する側でしたので、それを狙って会議メンバーを選定することもありました。

しかし、そんな会議でもトップと一緒に実務の有識者が同席して、議論を重ねて結論を出したものですが、公務員になって初めての会議は、全く議論なしで終わりました。

なぜ議論が一切無い形だけの会議で終わるのか?

これはおそらく、公務員が何らかの方針を決定するのには、相当な覚悟が必要だからだと思います。

前の記事でも書きましたが、公務員は基本的に失敗は許されず、一度決めた方針を簡単に覆すことも、世間の手前でできません

実現できることを注意深く精査した上で、前例があるなどで間違いなく実現できることを判断して、決定事項にします。

また、それだけ慎重に決めた決定事項であるがゆえに、それを公にする際には関連組織のトップを集めた場所で発表し、既成事実にするのです。

そういった場面で細かな議論などは必要なく、トップが集まって発表する機会がありさえすれば良いのです。

会議をアレンジした私としては、

「会議の会場まで来るのに車で40分くらいかかる人もいたのにな。。」

と思いつつも、こういう世界に私は入ったのだと覚悟を決めました。

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私の友人が体験した公務員の電話対応

私自身の体験だけでなく、友人の体験談も紹介します。

私の友人は、ある補助金の申請のために役所に電話したところ、担当者が出張中だったらしく、「担当者が一週間出張で不在なので、それまで待ってください」と言われたそうです。

しかし、その補助金の申請期限が迫っており、一週間は待てないため、「別のわかる人はいないか?」と聞いたところ、「その担当者しかわからない」と冷静に返答されたそうです。

それ以降、私の友人は「役所の人は冷たい!民間企業だったら有り得ない対応だ!」と憤慨していました。

その話を聞いたときに、自分が民間にいたときは「やっぱり役所は客商売になれていないから」と同調していたと思いますが、公務員になってた私は、「仕方ないかも」と思ってしまいました。

ミスが許されない公務員

なぜ仕方ないかもと思ったかというと、前の記事でも記したように、公務員は基本的にミスを犯してはならない存在だからです。

税金という全住民から徴収しているお金で事業を行い、常に公共性・公平性か求められ、失敗して損失を出すことが許されないのが公務員です。

それは住民からの電話対応でも同じで、もし誤った情報を答えて、その住民にとって大事な時間や機会、お金を損失してしまったとしたら、とんどもない抗議を受けることになります。

友人のケースで電話対応した人も、「担当者でない自分が曖昧な情報を伝えて、もしそれが間違っていたら大変なことになる」という思考があるのだと思います。

私も住民や他の自治体、もしくはマスコミから電話を受けて、事業に関する質問を受ける事がありますが、民間企業にいたときより注意を払って答えています。

その際に、友人のケースのように、答えられる担当者がいない中で、電話元が急いで回答を欲しがっている様子がわかると、「自分が代わりに調べて答えてあげようか…」と思うこともありますが、「それでかえって間違った情報を与えたら、取り返しのつかないことになる」と考えて、担当者が戻るのを待ってもらうケースがありました。

少なくとも民間企業にいたときは、目まぐるしく市場が変化していく中で、そこまで「情報の正確性」を意識したことはなく、電話での問い合わせで緊張感を感じることはありませんでした。

責任の重さ

いつの時代でも、公務員批判は行われており、職員が不祥事を起こそうものなら、すぐに新聞などに取り上げられます。

そのように職員の社会的責任は重く、ミスが許されない風潮は強いと思います。

民間企業では、「担当者の認識違いで・・・」で済んだことも、公務員では許されない風潮が少なからず有るとは思います。

もちろん、友人のケースで「その電話対応者の対応が間違ってなかった」と言うわけではありませんが、そうした特殊性が起因しているのではないかと思います。

これから民間企業から公務員転職する方は、必ずこうした違いに直面するはずですので、転職する前の参考として認識いただければと思います。

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