公務員の部署異動と役職のまとめ(これを見れば公務員の一生が分かる!)

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地方公務員になると、どんな一生を送るのでしょうか。

それは「部署異動」と「役職」を把握すれば、大体わかります。

この記事では、民間企業も経験して公務員に転職した私が、公務員の一生について民間との比較も交えながら紹介します。

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公務員の部署異動

新たに公務員になった方は、どの部署に配属されるか気になるかと思います。

また、以降の部署異動がどのように行われるかも気になるかと思います。

ここでは公務員の最初の配属先や部署異動について紹介します。

ほぼ運で決まる最初の配属先

公務員になる方は最初の配属がどこになるかドキドキするでしょうが、配属先は運で決まると思った方が良いです。

基本的に新規採用職員は、入庁するタイミングで空いている部署の席に割り振られます。

自治体は医療、建築、商工、人事、国際、広報、災害・・・など様々な部署がありますが、そもそも採用時に特定の部署に適した人間を選んでいるわけではないです。

あくまで公務員として適した人材を採用し、それから空いている部署に割り振られます。

最初の配属先に一喜一憂するのはナンセンス

稀に要望どおりの部署や、自身の経験に合った部署に配属される人もいます。

例えば、大学で福祉を学んだ人が福祉課、海外留学したことがある人が国際課といった具合です(私もその一人でした)。

しかし、いずれにしろ3年程度で部署が変わります。

そのため、公務員人生にとって最初に配属される部署が重要ではあるということもありません。

そういう意味では、最初の配属部署に一喜一憂するのは無駄なことかもしれません。

初回の異動は出先機関の可能性が高い

たいてい、新規採用職員は約3年で部署異動を迎えます。

そして最初の配属部署が本庁だった場合、次は出先機関(本庁以外の場所にある関係機関)になる可能性が高いです。

これは私の自治体の場合、「公務員人生の中で最低一度は本庁以外の場所での経験を積ませた方が良い」という考えによるものだそうです。

ちなみに出先機関とは、以下のような組織です。

出先機関
都道府県 保健所、税事務所、福祉事務所、パスポートセンター、都道府県立大学、都道府県土整備事務所、等々・・・
市町村 区役所、各支所、福祉施設、児童施設、文化施設、国際団体、等々・・・

当然、小さい市町村と比べて、都道府県や政令指定都市の方が出先機関が多くなります。

もしかしたら市町村の場合、出先機関自体が少ないので、一度も異動なく終わる方もいるかもしれません。

出先機関の仕事は楽?

そして、基本的に出先機関の仕事は、本庁より楽だと言われています。

本庁では最も大変な議会対応もあり、定例議会で質問が当たったり、議員から問い合わせが来たりすると大忙しになります。

また本庁では色んな部署どうしが関係し合っているので、調整ごとも多くなります。

そして役職も多いため、上への報告にも非常に時間がかかったりします。

その反面、出先機関は、基本的にその分野の仕事に集中していればよく、本庁のような議会や他部署とのしがらみもなく、上司の数も基本的に少ないです。

そのため、異動時期になると「次は出先機関にならないかな~」と言う人も多いです。

一方、住民との距離が近いので、仕事内容によってはストレスが貯まることもあります。

聞いた話では、

職員A(福祉事務所)・・・生活保護関係でお年寄りの住民から罵倒された
職員B(税事務所)・・・差し押さえに参加して警察も介入して大変だった

ということもあったようです。

また出先機関では、仕事が著しくできなかったり、同僚に害を与えるような訳アリ職員が派遣されているケースも多いです。

そんな職員が同僚になって、嫌がらせを受けたあげくに鬱病になった人もいました。(他の自治体の知り合いからもそんな話を聞いたので、公務員あるあるのようです)

このようにハズレの出先機関もありますが、基本的には本庁から離れてゆっくりできる場所と言われています。

異動先は希望を聞かれるが、予測不可能

公務員は約3年ごとに部署異動になりますが、その異動先は予測困難です。

なぜなら部署の希望を出しても、自分の異動のタイミングで空きがあるとは限らないからです。

毎年年末に、全職員が配属部署の希望を提出しますが、その際に観光・広報・企画といった華のある部署に人気が集まりがちです。

一方、医療・福祉・災害などの部署に希望を出す人は少ないです。

しかし、必ず誰かはそうした部署に行く必要があります。

そのため、前の部署と全く関連性のない部署に異動させられることも頻繁にあるのが公務員です。

ごく稀に同じ分野を転々とする人も

一方、稀なケースですが、同じ分野の部署を行き来する人もいます。

例えば、

国際課 ⇒ 観光課(インバウンド誘致) ⇒ 商工課(海外企業誘致)

といった海外関連の部署ばかり経験する人や、

人事課 ⇒ 秘書課 ⇒ 人事課

というように、優秀さを買われて同じ部署に再び引き戻される人もいました。

このように公務員の部署異動は全く予測できないため、毎年、異動時期になると所内がザワつきだします。

そのときの所内の雰囲気は、民間企業経験者の私にとってはかなり独特で面白いです。

再び出先機関に配属されることも

若いうちに一度は出先機関に派遣されると言いましたが、40代以降で再び出先機関に配属されることもあります。

その際、本庁での役職によって、出先機関での役職が以下のように変化します。

本庁の係長級(40代前半)・・・出先機関で非正規職員を束ねる部長職

本庁の課長補佐級(40代後半~50代)・・・出先機関全体を見るセンター長職

本庁で定年後(60代)・・・俗にいう天下りで出先機関トップの理事長職

なぜ出先機関に配属されるかというと、本庁内での役職ポストが限られているためです。

そのため、有能でない人が本庁から出先機関に派遣させるとも言われています。

しかし、これまでの実績と経歴を買われて、適した出先機関に派遣される方もいるため、有能な方も存在します。

他の自治体・省庁・民間企業への出向

自治体では、内部での部署異動だけでなく、以下のような完全な外部組織に出向になることもあります。

他の自治体・・・都道府県職員ならエリア内の市町村、市町村職員なら所在の都道府県

中央省庁派遣・・・霞が関の総務省・厚生労働省・国土交通省・外務省など

民間企業派遣・・・銀行、農産物輸出企業、ベンチャー支援企業など

約2年ほどの短期の派遣が多く、人材育成や人脈作りが目的とされています。

これらは公募によって募集を募ることもあれば、突然、辞令を受けて派遣されることもあります。

私の自治体では、省庁派遣者は優秀な人材が選ばれることが多かったです。

また私と同じように民間企業出身者が、公務員に転職してそこから民間に出向させられることもありました。

こうした出向は20代~30代前半が多いです。

ただ、都道府県の40代職員で、町役場に出向となり、そこで副町長を担当する職員もいます。

反対に、国の省庁から自治体に出向してくるケースもあり、私の自治体では総務省の30代職員が出向してきて、課長職(通常は50代の職員のポスト)を務めていました。

初めて見たときは「異様に若い人が窓際の席に座っているな」と不思議に思いましたが、後で同僚に聞いてその事実を知りました。

ちなみに私も完全な外部組織に出向になったことがあります↓

県外事務所・海外への派遣

それ以外にも、県外や海外に事務所を持っている自治体であれば、その事務所に派遣されることもあります。

県外事務所・・・主に東京に構えている場合が多い。中央省庁との連絡調整や、当地に進出する地元企業を支援する業務を担う。

海外事務所・・・主にアジアの国に構えている場合が多い。海外への農産品PR・
インバウンド促進や、当地に進出する地元企業を支援する業務を担う。

県外事務所は、現在、100以上の自治体が東京に事務所を構えているそうです。

海外事務所は、現在、約70の自治体が主にアジアの国(中国・台湾・韓国など)に事務所を設けているそうです。

これらは年に一度の人事希望調査で希望を出すことはできますが、人事課の意向次第で決まります。

また派遣される年齢は、事務所の大きさにもより、以下のような構成が例です。

構成
県外事務所 ・大きい事務所では担当(20代)から所長(50代)までの総勢10名以上で構成される。
・小さい事務所では担当(30代)と所長(50代)の2名のみで構成される。
海外事務所 ・所長(40代)1名のみもしくは、所長(40代)+担当(30代)、それに加えて現地職員数名で構成される。

ちなみに私は少し形式が違うものの、東京と海外で働いたことがあります。

地方公務員にとって、異動のほとんどは自治体内となるため、東京と海外で勤務することは非常に珍しい経験です。

居住する生活環境が違うだけで人生経験が広がり、本庁を離れて別の空間で働くことも非常に良い社会勉強になりました。

特に公務員としての海外勤務は、自分の人生にとって非常に大きい経験でした。↓

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公務員の役職

次に公務員の役職についてです。

ここでは都道府県庁の役職について、私の自治体の実例を用いて紹介します。

役職の変遷

まず役職の変遷は、以下のような形です。

主事 ⇒ 主任 ⇒ 主査 ⇒ 係長 ⇒ 課長補佐 ⇒ 課長 ⇒ 部長 ⇒ 副知事

他にも参事、副参事、主幹などもありますが、複雑なので含めていません。

そして職場の中での席の配置は以下のような感じです。

上座になるほど立場が上になり、部長は別室だったりします。

また公務員の組織は、大きい順に部>課>係で構成されていて、部の数はそれほど多くないですが、係の数は両手で数えられないほど存在します。

そのため、部長の人数は非常に限られており、ほんの一握りの人しかなることができません。

ここからは、各役職について説明します。

主事

入庁するとまず主事になります。

一番下っ端であり、仕事もまだできないので、よく雑用をさせられます

雑用としては、毎朝の新聞のコピーや数週間ごとのゴミ捨て、お茶の買い出しなどです。

仕事の面でも、災害時に被災地支援に動員されたり、鳥インフルエンザでトサツ場に派遣されたり、コロナで緊急対応係に回されたりと急な人員調整に当てられることもあります。

またイベントの際にも、机や椅子の搬入出作業や、チラシ配りといった力仕事も振られがちです。

民間企業時代と比べると、公務員の下っ端は都合よく使われる機会が多いなと感じました。

もちろん通常の仕事も任されますが、苦労するこもしばしばです。

特に公務員は何をするにも「起案→決裁」が必要で、起案書を作成して上から決裁をもらいます。

主事の場合、社会人のイロハも習得していないので、起案書一つ作るにも大変で、最終決裁者にたどり着くまで何度も修正を喰らいます。

しかしそうやって仕事と社会人というものの常識を覚えていきます。

主任

入庁して約6年ほどで主任になります。

主任は期間が長く、人数が多いボリューム層です。

そのため、同じ役職の中でも人によって経験と能力の差が大きいこともあります。

しかしまだ責任のある仕事は与えられないため、大きな問題はありません。

また、主事より仕事のやり方を習得しているし、雑用も主事に任せれば良いので、比較的楽な美味しいポジションとも言えることもあります。

ただ仕事によっては管理職との出張を対応することもあり、その事前準備や現場対応の姿勢はしっかり見られているので、手を抜けない場面もあります。

主査

30代後半になると主査になります。

主査は、1つの係をまとめる係長を補助するような役目です。

係長はかなり多忙な中間管理職のため、主査の働きっぷりが係長を助けることが多々あります。

例えば起案書でも、仕事に慣れていない主事・主任の誤記や内容不備を主査が指摘して完璧にできれば、係長は多いに助かります。

他にも、主査になると主体性も求められてきます。

主事・主任と比べ、経験と知識があるので、上司に頼らず自分の判断で動き場面も多々出てきます。

他部署や外部団体の役職者とも対等に会話す機会も増えるため、主査の中で実力差も見えてきます。

初めから出世を望まない人であれば良いですが、仕事に責任を感じる人であれば、忙しくなるポジションとも言えます。

係長

40代後半になると係長に昇進します。

実力のある人であれば、40代前半で係長になる人もいます。

係長は一つのグループをまとめる存在であり、管理職と係員の間を取り持つ立場です。

そのため、係によってはかなり多忙でストレスもたまるポジションになります。

係員がきちんと仕事を進めていているのか管理する役割もあれば、管理職から指示をされたことを迅速捌くプレイヤーの役割も担います。

特に定例議会で質問が当たった際には、答弁の作成に追われることになります。

係長になって毎日残業したり、休日も出勤する人もいるため、体力も必要になります。

実力のない係長もいますが、そういった人材は多忙な係には配置されず、総務係など管理メインの係に配属されがちです。

課長補佐

係長で実力が認められると課長補佐(40代後半)になります。

ただ課長補佐は全員がなれるわけでなく、選ばれた人だけがなれます。

その名のとおり課長を補佐する役目であり、課長の隣の席で指示を受け、自分で対応するか係長以下に仕事を振ります。

課をまとめる課長と、係をまとめる係長の中間的な存在のため、忙しさは本人次第です。

行動派の課長補佐は自分で主体的に行動しますが、仕事に後ろ向きな課長補佐は係長に仕事を全振りすることもあります。

また自分の特性とは関係なく、例えば頼りない係長のグループの場合は自分が仕事をリードしなければならず、係長が実力派な場合は自分は何もしなくても仕事が進んでいくこともあります。

そのため、自分の特性や係長の能力次第で、部署における存在感が変わる役職とも言えます。

課長

さらに実力が認められると課長(50代)になります。

課長職は自治体内でも少ないので、課長になれれば公務員として出世したと言えるでしょう。

課長はその課全体の責任を負っているので、かなり重要なポジションです。

首長に対して直接説明することや、意見を言うこともあります。

また議会の議員とも直接話をして、調整を行うこともあります。

公務員にとって最も大事な客は議員とも言えるので、課長の対応だけで仕事の命運が変わることもしばしばです。

ただ日々の仕事で言えば、膨大な数の起案書をそれぞれササっとだけ見てハンコを押したり、たまに外に出て外部の団体との付き合いを行うなど、常に忙しい感じではありません

細かい仕事は部下に振り、それ以外は自部門のために幹部や外部と上手く付き合いを行うための存在でもあります。

そのため、大事な場面で的確にモノが言えて、交渉が上手くできる人が多いです。

部長

さらに実力が認められると部長(50代後半)になります。

部長は自治体内で数名しかいないので、公務員の大出世と言えます。

部長までなると大きくどっしりと構えている人が多く、忙しい素振りをしている人はほぼいません。

どちらかといえば部長から指示を受ける課長の方が忙しいような気がします。

ある意味、象徴的な存在として大事な会合の冒頭で挨拶をしたり、記念式典などに出席しているイメージが強いです。

ただ、定例議会になると答弁を行ったり、部の重要な判断を下したり、末端職員の見えないところで大事な仕事を行っています。

副知事

最後の副知事は、都道府県職員がなれる最高位の役職です。

ただ副知事は各都道府県で1~4人程度しかおらず、元民間や国の官僚が就任することもあります。

そして首長からの指名、議会の承認が無ければなることができないので、なりたくてなれる役職ではありません

仕事については、部長よりももっと象徴的な存在であり、知事が対応できないイベントや会合への出席や代理挨拶、表敬訪問の対応、知事の代理決裁などです。

もちろん政策方針の判断も行っていますが、本人というよりは判断材料を揃える下の職員の方が苦労しているように見えます。

ただここまで来ると、不祥事など起こさない限りは就任しているだけで安泰な身分だと言えます。

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さいごに

以上が地方公務員になってからの配属部署と役職についてです。

民間企業と比較すると、異動の頻度や傾向、役職の変遷や役割など、かなり特徴的かと思います。

これから公務員を目指す方は、ぜひ参考にしてみてください。

 

↓公務員の仕事での失敗談

↓自治体で働いていてイラついたこと

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